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WOLED、2025年以降にプレミアムテレビ市場を主導する見込み

Ubi産業リサーチが、韓国ソウル市の中小企業会館で「QLEDとSolution Process OLED市場への参入可能性の分析セミナ」を開催した。

イ・チュンフンUbi産業リサーチの代表は、「世界プレミアムテレビ市場においてOLED TVが2016年には16.7%のシェアを示し、2020年には68.1%のシェアでプレミアムテレビ市場を主導する見込み」と述べ、「LCD TVは低い価格と高い解像度を除くとOLED TVの性能に追いつかない」と分析した。

現在、大面積テレビ市場は中国がLCD産業に物量攻勢をしかけて韓国LCD市場を脅かしており、価格対性能比の面からも中国に押されている。これに対してLG DisplayとLG電子は、OLED TVでプレミアム市場で競争力を備え、市場に成功的に参入し、プレミアムテレビ市場の掌握と大衆化を目標として量産への投資と技術開発に拍車をかけている。

OLED TVの大衆化において最も重要な要素は価格である。2016年4~6月期基準でUHD OLEDパネルのASP(平均取引価格)は720ドルで、FHD OLEDパネルは450ドル水準である。UHD OLEDパネルが500ドル水準まで確保できるのであれば、テレビ市場を主導できると予想した。

業界では、大面積OLEDパネルの価格を引き下げるため、Solution Process(溶液工程)方式を採用するための開発が積極的に行われており、OLED TVの代案としてQLED技術も最近イシューとなっている。

これについてイ・チュンフン代表は、「Solution process OLEDやQLEDの技術の発展で常用化に近づくほど、WOLEDの技術も一歩発展することになり、solution process OLEDとQLEDの市場参入は簡単に成し遂げることができないと見込んだ。特に、サムスン電子においてOLEDに次ぐ技術としてみているQLEDは技術的なイシューが多く、量産製品までは10年ほどの研究が必要」と予想した。

なお、 solution process OLEDと市場に成功的に参入するためには、レイヤー数を画期的に減少させるなど、WOLEDに比べるコストを大幅に引き下げる技術が開発されなければならず、普及型市場をターゲットに参入しなければならないと強調した。特に、solution process OLEDが普及型市場に参入することになると、solution processで製造されるQLEDも市場参入が容易になり、2025年以降にはプレミアムテレビはWOLEDが主導し、普及型テレビ市場はsolution process OLEDとQLEDが占めると分析した。

2025年以降のテレビ市場におけるシナリオ(出所:Ubi産業リサーチ)

2025年以降のテレビ市場におけるシナリオ(出所:Ubi産業リサーチ)

政府の資金援助を申請したJDI、上半期の営業損失106億円

Source = JDI

Source = JDI

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

 

最近、日本政府に財政支援を申請したことがわかって注目を集めたジャパンディスプレイ(JDI)は、今年上半期106億円(約1149億ウォン)の営業損失を記録した。

JDIは、最近の実績発表を通じて、6月30日に終了した会計年度2016年第1四半期に前年同期比29.2%減の1743億円の売上高と前年同期比の営業利益が56億円減の34億円の営業損失を出したと発表した。

これによってJDIは、今年の上半期の総売上高3506億円(約3兆8000億ウォン)と107億の営業損失を記録した。JDIは前四半期の出荷量が予想値に及ばず、中国でのASPの下落などにより営業利益が低迷したと説明した。

特にJDIの売上高の50%を占めてきたAppleのiPhone販売の不振がJDIの事業に打撃を与えたと分析されている。

10日、日本のメディアは、JDI本間充CEOが「日本産業革新機構(INCJ)が支援を約束した」と明らかにしたと報じた。JDIの今回の資金支援は、損失を挽回する一方、有機EL量産ラインの構築を支障なく行うためであると分析している。

一方、JDIは、モバイル有機EL量産ラインの構築を進めており、Appleの次期iPhone新製品に有機ELパネルを供給する有力な候補の一つになると期待されているメーカーである。JDIは、今回の業績発表を通じて「2018年上半期から有機EL量産を開始する計画である」と強調した。

同社は9月30日に終了している会計年度2016年第2四半期に2100億円の売上高と10億円の営業利益を出すと見込んでいる。

LGの4千万ウォンの77インチ有機ELテレビは、この価格で大丈夫?…競合他社製品の価格を比較してみると

(出典=LG電子)

LG電子が最近発売した77インチの有機ELテレビ(出典=LG電子)

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

最近、LG電子が77インチの有機ELテレビを発表し、4,100万ウォンという出庫価格が話題となった。価格に対する意見も分かれており、同じようなサイズの競合他社のテレビの価格動向を調べた。

UBIリサーチの市場調査によると、サムスン電子の78インチSUHDテレビ製品は、約900万~1,100万ウォン台(アマゾン最安値基準)で販売されている。去る4月に発売されたこの製品は、量子ドットフィルムを貼り付けたLCDパネルが搭載された。

LCDを用いるソニーテレビの場合は、今年1月に発売された75インチの製品が7月末には約670万ウォン、85インチの製品が約900万ウォンで、サムスン、LGの製品よりも安い方である。

LG電子の77インチ有機ELテレビ製品の実際の市場価格がいくらであるかはまだ正確に知ることができない。この製品の出庫価格である4,100万ウォンと比較すれば、サムスン電子の78インチ製品やソニーの85インチ製品よりも4倍ほど高い価格である。

既存の大型有機ELテレビの価格は、同じサイズのLCDテレビに比べて約2倍近くの差がある。最近はその格差がやや狭まることがあったが、これはLG電子が最近有機ELテレビの価格引き下げを断行した結果である。有機ELテレビが高いのは事実であるが、それでも市場がないわけではない。実際にLG電子は2016年第2四半期の有機ELテレビの販売量が前年同期に比べて4倍に増えたと、電話会議を通じて発表した。

しかし、LG電子の今回の77インチ有機ELテレビは、LCDテレビとの価格差が2倍よりも高い約4倍という面においては競争力が落ちるという意見もある。

これに対してUBIリサーチのイ・チュンフン代表は、「サイズが大きくなるほど歩留まりが急激に低下することを考慮すると、LGの77インチ新製品の価格がとんでもないほどとはいえない」とし、「歩留まりの改善などで価格も低下するし、これまでのテレビ市場の推移を見れば、最終的に市場価格が出庫価格に比べて半分まで低下することもある」と予想した。

LGの77インチ有機ELテレビの価格も4,100万ウォンから、今後2,000万ウォン台に下がることも可能で、同じようなサイズのLCDテレビとの価格差が最終的に2倍に狭まるという話である。

イ・チュンフン代表は、「これまで有機ELテレビがLCDテレビに比べて価格が2倍ほど高いにもかかわらず、それなりの市場地位を固めてきた」と説明した。

台湾2016年第2四半期のLCD出荷は中小型は減、大型は増… AUO・イノルックスなどの利益大幅に下落

台湾LCDパネルメーカーが第2四半期の実績を発表した。(写真出典= AUO)

 

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

 

2016年第2四半期の台湾パネル業界では、中小型LCDパネルの出荷量が減り、9インチ以上の大型パネルの出荷量は増えたことが分かった。

デジタイムズによると、第2四半期の台湾TFT-LCDパネルメーカーは、9インチ以上のパネルを5,838万台出荷した。これは、前期比18.1%、前年同期比0.8%増加した数値である。

第2四半期の台湾パネルメーカーの中小型パネルの出荷量は2億6,924万9千台で、第1四半期より0.5%減少しており、昨年第2四半期より6.3%減少した。

9インチ以下の中小型部門では、清華ピクチャーチューブス(CPT)が1億56万台で出荷1位を占め、ハンスターディスプレイ(HannStar Display)が6,789万台でそれに続いた。

第2四半期の9インチ以上の市場では、AU Optronics(AUO)は、第2四半期2,711万台のパネルを出荷して台湾1位に上がった。そのうち、717万6千台がテレビ用で、残りはノートパソコン、モニター、タブレット用である。2位のイノルックスは、2,709万台のパネルを出荷しており、テレビ用が1,072万台で、残りがノートパソコン、モニター、タブレット用である。

最近、各企業の第2四半期の実績発表によると、AUO、イノルックスなど、台湾の主要LCDパネルメーカーは、営業利益が減少したということがわかった。

AUOは、2016年第2四半期、前年同期に比べて約13%減少した800億台湾ドルの売上高を記録し、営業利益は1億1600万台湾ドルで、前年同期比約98%下落した。

イノルックスは、第2四半期の売上高が約29%減少した668億台湾ドルを記録し、30億3,900万台湾ドルの営業損失を記録した。

サムスン電子の第2四半期の営業利益8.14兆ウォン…ディスプレイ、営業利益1400億ウォンで黒字転換

Samsung Elec.が第2四半期の実績を発表した。 (出典= Samsung)

 

サムスン電子(Samsung Elec.)が、2016年第2四半期に連結基準で売上高50.94兆ウォン、営業利益8.14兆ウォンの実績を記録したと28日発表した。

売上高は前年同期48.54兆ウォンに比べて5%増加し、営業利益は前年同期6.9兆ウォンに比べて18%増加した。前四半期に比べると売上高は2%増加し、営業利益は22%増加した。

セット事業は、前年同期はもちろん、前四半に比べて実績が大幅に改善され、顕著な回復の傾向を記録した。IMは、Galaxy S7とS7 Edgeの販売好調が実績改善を引っ張った。

CEは、SUHD テレビ、シェフコレクション冷蔵庫、無風エアコン、アドウォッシュ/アクティブウォッシュ洗濯機などのプレミアム製品の販売好調により、実績が大幅に増えた。

部品事業は、全体的な部品価格の下落などの要因によって前年同期比の実績が減少したものの、前期比では実績が改善された。

半導体は、モバイルとSSDを中心に需要が増加した中で、20ナノDRAMとV-NAND、14ナノモバイルAPなどの差別化された製品の競争力によって堅調な実績を達成した。

ディスプレイは、LCDの歩留まりが安定して有機EL稼働率も増加して実績が黒字転換した。

第2四半期には、韓国ウォンが、ドル、ユーロなどの主要通貨に比べて強勢を見せながら、部品事業を中心に前期比約3千億ウォンレベルの否定的な影響が発生した。下半期には堅調な実績が続くものと予想される。

部品事業は、需給の安定化の中、高付加製品の販売拡大に上半期に比べ実績が改善されるものと期待される。

セット事業は、新製品発売の拡大などにより、マーケティングコストの増加が予想されるが、前年比実績成長勢を持続すると予想される。

特に、第3四半期は、部品事業がメモリとLCDの需給が改善される中、有機ELの実績が堅調な傾向を維持するものと予想され、セット事業はCEがオフシーズンの影響を受ける中で、IMが新製品の発売と市場競争の激化によってマーケティングコストが増加するものと予想される。

第2四半期の設備投資は、4.2兆ウォンであり、事業別では、半導体に2.0兆ウォン、ディスプレイに1.6兆ウォン規模である。上半期累計では8.8兆ウォンが実施された。

2016年全体の設備投資計画はまだ確定していないが、前年比小幅増加すると予想される。来年にはスマートフォン用有機ELパネルのV-NAND SSDの需要が大幅に増加することが予想される中、今年の投資は、有機ELとV-NANDの増設に集中するものとみられる。

第2四半期の半導体は、メモリとシステムLSIの両方で堅調な実績を達成し、売上高12兆ウォン、営業利益2.64兆ウォンを記録した。

第2四半期のメモリー市場は、モバイルとSSDを中心に需要が増加した中、サムスン電子は、継続的なプロセスの切り替えに伴うコスト削減によって前四半期に続いて堅調な実績を達成した。

NANDの場合、サーバー用大容量SSDに対する需要増持続と中華圏携帯電話メーカーの大容量ストレージ需要の増加に対応する一方、48段V-NANDの供給拡大によって実績を改善した。

DRAMは、モバイルとサーバー用20ナノ製品の販売増加により堅調な実績を達成した。

下半期のメモリー半導体市場は、全応用先の大容量化の傾向が持続し、業況がさらに安定することが予想される中、サムスン電子は、大容量プレミアム製品の競争力を強化し、実績改善に持ち込む計画である。

NANDは、サーバー、モバイル応用先で大容量製品の需要が増加しながら、需給が持続改善されると予想される。サムスン電子は、業界唯一の48段V-NANDの供給を拡大し、収益性をさらに高めていく計画である。

DRAMも堅調な市場の需要が続くと予想され、プロセスの成熟化が完了した20ナノプロセスに基づいて高付加ソリューションの供給を拡大していく計画である。

システムLSI事業は、プレミアムスマートフォンに搭載された14ナノモバイルAPの需要好調と、1300万以上の高画素イメージセンサーの販売拡大により前期比実績が改善された。これまで進めてきたファウンドリ顧客の多様化と中低価格のモバイルAPラインナップ強化戦略の成果である。

下半期にもサムスン電子は14ナノ以下の最先端プロセス技術のリーダーシップを維持し、取引先と製品の多様化により売上の堅調勢を持続する予定である。

 

□ ディスプレイパネル(Display Panel)

第2四半期のディスプレイ事業は、売上高6.42兆ウォン、営業利益0.14兆ウォンを記録した。第2四半期は有機ELの販売拡大、LCD新工法の歩留まり改善と大型テレビ向けパネルの販売増加により前期比実績が改善された。

下半期にもディスプレイ事業は、実績の改善を続けるものと予想される。有機ELの場合、市場の需要が増加するものと予想される中、フレキシブル、高解像度などの高付加価値モジュールの販売拡大を通じて実績の改善を継続し、LCDの場合、需給改善の中でUHDと超大型など、高付加モジュールの販売拡大を通じて実績を向上させる予定である。

特に有機ELパネルの場合、先制的投資と技術開発を通じて、市場を開拓してきており、フレキシブル量産を通じて技術的に一段階跳躍し、市場をさらに拡大させてきた。今後も、外部の顧客の販売を拡大し、革新的な製品の開発も継続していく計画である。

 

IM (IT & Mobile Communications)

第2四半期のIM部門は、売上高26.56兆ウォン、営業利益4.32兆ウォンを記録した。

第2四半期の無線事業は、Galaxy S7とS7 Edgeの販売好調により前期比実績が増加した。

特に、Galaxy S7製品群のうち、 Edgeの販売比率が50%を上回った点と、モデルの効率化を通じてGalaxy A/Jシリーズのような中低価格のスマートフォンの収益が前四半期の水準を維持した点が実績改善に役立った。

Samsung Elec. が、昨年から本格的に推進してきたモデルの効率化と、継続的な製品競争力の強化に対する努力が、今年の初めから効果が可視化され、第2四半期連続で前年比改善された実績の流れをみせている。

シーズンである下半期は、スマートフォンやタブレットの需要が成長するものと予想されるが、市場の競争もさらに激しくなるものと見られる。

Samsung Elec. は、下半期にもプレミアムモデルの堅調な売上勢を維持し、継続的なラインナップの効率化を通じて、前年同期比実績の改善傾向が続くことができるように努力する計画である。

一方、第3四半期はシーズン入りで、スマートフォンやタブレットの需要が前期比成長するものと予想される。

サムスン電子は、大画面のフラッグシップモデルの発売、Galaxy S7とS7 Edgeの持続販売は、プレミアムスマートフォンの販売好調を維持し、中・低価格スマートフォンの販売拡大と、中国特化モデルGalaxy Cシリーズ販売の本格化により、前期比スマートフォンの販売量を増やす計画である。

ただし、オンシーズンに伴う競争の激化やマーケティングコストの増加などが、利益に多少影響を与えるものと予想される。

ネットワーク事業は、主要な取引先のLTE投資拡大により第2四半期の実績が改善され、第3四半期にもLTE増設事業の受注などを通じて売上拡大を積極的に推進する予定である。

 

□ CE (Consumer Electronics)

第2四半期のCE部門は、売上高11.55兆ウォン、営業利益1.03兆ウォンを記録した。テレビや生活家電ともに前年比実績が改善された。

テレビの場合、新製品の本格的な発売と、グローバルスポーツイベントの特殊効果によって、SUHDテレビやカーブドテレビなどのプレミアム製品の販売が拡大された。

生活家電も、シェフコレクション冷蔵庫、無風エアコン、エドウォッシュ/アクティブウォッシュ洗濯機のようなプレミアム製品の販売が実績を牽引した。

サムスン電子は、多様な消費者のニーズを反映した革新的な製品の開発に注力しており、顧客の接点で効果的なマーケティングなどの努力を通じて全製品において安定した実績成長を続けている。

下半期のCE製品市場は、ヨーロッパと成長市場の消費心理萎縮と景気低迷の持続により、市場の需要は鈍化するものと予想される。

サムスン電子は、テレビの場合、量子ドット技術を強調したSUHDテレビマーケティングの強化と、取引先とのプロモーション企画を通じ、前年比の売上成長と収益性の改善を推進する方針である。

生活家電は、新しい経験を提供する革新的な製品の発売を拡大してB2B事業も強化し、持続的な成長を推進する計画である。

 

韓国を超えた中国Gen8 LCDライン…「転換投資が最も有力な対策」

中国のGen8 LCDラインが、すでに韓国を超えた。(写真出典= BOE)

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

 

Gen8ラインなどで大面積LCDを出荷している中国の攻勢に対応するため、韓国のパネルメーカーは、大面積LCDラインを有機ELに転換投資するのが最も有力な対策であるという分析が出た。

UBIリサーチが最近発刊した「2016 OLED Manufacturing Equipment Annual Report」によると、中国と台湾のパネルメーカーのGen8以上のLCD量産ラインは、2016年第1四半期現在、総690k規模である。これは、韓国のGen8 LCD生産能力(capa)を超えた数値である。

中国は、現在も大型LCDの量産ラインの増設に積極的な動きをみせている。今後3年後には中国と台湾が新規構築する大面積LCDの量産ラインは、韓国の現在の量産ラインの生産能力の80%に達する規模であるとUBIリサーチは見込んでいる。

このレポートは、このような中華圏のLCDでの物量的な攻勢に韓国企業が対応するためには、韓国のパネルメーカーが大面積LCDラインを有機ELラインに転換させるのが有力な対応策であると強調する。

Gen8ラインの場合、中小型ラインとは異なり、LCDラインを有機ELラインとしてコストを効率よく転換することができ、転換投資の主要対象として考慮される。

特にフォトマスク工程数が少ないoxide TFTとWRGB+ CF技術を適用すれば、既存の大面積a-Si LCDラインの設備をそのまま活用できることも利点である。

UBIリサーチの関係者は、「a-Si LCDラインのbackplane装置と、color filter装置をそのまま利用することができるというのが転換投資の利点」とし、「a-Si lineのキャパを最大限に活用するためには、フォトマスク工程数が少ないTFT工程の開発が不可欠である」と説明した。

サムスンディスプレイ、20〜30k Gen5.5 rigid 有機ELラインの増設急ぐ…中国の需要爆発

Source = Samsung

Picture Source = SDC

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

サムスンディスプレイ5世代有機ELライン増設が必要であると分析される。

サムスンディスプレイが急増している有機ELスマートフォンの需要に対応するためにはGen5.5 rigid 有機ELラインの追加増設と、V1ラインの移設が避けられないものと分析される。

現在、中国のスマートフォン用有機EL需要は爆発的である。UBIリサーチの調査によると、中国で来年までに必要とする量は2億枚にも達する。

したがって、サムスンディスプレイはA2工場でより多くの有機ELパネルを生産するために、透明有機ELを製造するV1ラインをLCD用Gen8の工場であるL8に移動する必要があると判断される。

有機EL用V1ラインはGen8装置で製造されたTFT基板を6分割して使用してきたので、V1ラインをこのGen8の工場に移転することがパネルの生産と物流管理のうえで最も望ましいものと考えられる。

UBIリサーチのイ・チュンフン代表は、「中国の今後のモバイル有機ELの需要はBOEなど、中国の主要パネルメーカーが供給するには不可能な量であることはもちろん、サムスンディスプレイでも現存する量産ラインでは、十分な供給が容易ではない」とし、 「このためにサムスンディスプレイは、少なくともGen5.5のA2ラインに20~30k規模の有機EL量産ラインの増設が必要になるであろう」と予想した。

 

 

 

今後5年間で8世代LCD→有機EL転換投資、世界で7.6兆ウォン規模…韓国が81%

SID 2016で展示されたLGの有機ELテレビ

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

2016年から2020年までの今後5年間の世界の第8世代転換投資(LCD→有機EL)は、総額米ドル66億7400万ドル(約7兆6180億ウォン)規模になるものと予想される。

UBIリサーチが最近発刊した「2016 OLED Manufacturing Equipment Annual Report」によると、今後5年間、韓国の第8世代転換投資は54億ドルになるものと予想される。これは、世界規模である66億7400万ドルの81%に相当する。特に、LGディスプレイを中心に大面積LCDラインの有機ELへの転換投資が本格的に行われる見込みである。

中国は大面積LCD新規ラインを2016年から本格的に稼働すると予想される。これに対応するため、韓国のパネルメーカーは、2016年から韓国の8世代a-Si LCDラインを有機ELラインに本格的に転換するものと予想される。

グローバルディスプレイ市場では、中国にLCDで対抗するには、中国LCDメーカーの物量攻勢と価格競争力があまりにも強力なので、韓国のランナーは有機ELに目を向けて、この市場を育てるために力を集中しなければならない状況であると解釈される。

大面積パネルの量産ラインである第8世代LCDラインが転換投資の主要対象となった理由は、中小型LCDラインに比べて有機ELへの転換が容易だからである。8世代LCDラインでバックプレーンに使用されるa-si TFTは、第8世代有機ELラインで使用されるoxide TFTでコスト効率に転換されることがあるというのが専門家の説明である。

第2四半期のLGディスプレイ、65インチ有機EL出荷量が急増…有機ELテレビ大型化で羽ばたく

LGDがSID2016で展示した65インチ有機ELテレビ用パネル

LGDがSID2016で展示した65インチ有機ELテレビ用パネル

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

LGディスプレイが、2016年第2四半期に65インチ有機ELパネル出荷量を大幅に増やしたことがわかった。これは、有機ELテレビが本格的な市場の成長と、大型化の傾向に入っているものと考えられる。

UBIリサーチの調査によると、LGディスプレイは2016年第2四半期は、約14万枚のテレビ用有機ELパネルを出荷した。このうち、大型テレビ用で65インチパネルは、約2万8000枚であった。これは、前期に比べて約2倍ほど増えた数値である。

LGディスプレイが、このように65インチ有機ELパネルの出荷量を大幅に増やしたのは、グローバルテレビ市場で有機ELパネル搭載テレビを発売するメーカーが増えており、50インチ台を超え、60インチ台の大型化の需要が高まっている状況に対応する動きであると解釈される。

実際、最近ドイツのレーベ(Loewe)、メス(Metz)など、多数のテレビメーカーが有機EL陣営に合流したことがわかった。UBIリサーチの調査によると、 メーカーのスカイワース(Skyworth)の場合、今年現在までにLGディスプレイから3万枚ほどのテレビ用有機ELパネルの供給を受けた。

サイズが大きいパネルほどLCDとの価格競争力の格差が減るという点も、LGディスプレイが60インチ以上のパネルに集中するよう1つの要因であると分析される。

テレビ市場で有機ELのトップメーカーであるLG電子は、これまで有機ELテレビの値下げを断行してきた。有機ELパネルを搭載したテレビがLCDテレビに比べて価格競争力が低く、消費者の購買意欲をそそらせるために困難があったからである。しかし、サイズが大型になればなるほど有機ELとLCDの間の価格差が減るというのが専門家の説明である。

LG電子は19日、77インチの有機ELパネルを搭載したテレビを発表した。このように、LGは超大型有機ELテレビ市場の開拓に力量を集中している。

上半期のグローバルLCDテレビパネル量6%減少…それでも中国は引き続き増加

中国はLCDテレビパネルの投資を増やしている。

中国はLCDテレビパネルの投資を増やしている。

2016年上半期LCDテレビパネルの出荷量が前年同期比約6%減少したとデジタイムズがあるコンサルティング会社の資料を引用して報じた。一方、中華圏のメーカーは、このような傾向とは反対の大型LCDの生産量を伸ばしており、注目されている。

報道によると、上半期のグローバルテレビ用LCDパネルの出荷量は1億2400万枚に2015年上半期に比べて約5.9%ほど減少した。しかし、全体のLCDパネルの出荷量は4%増加した。これは、平均サイズのパネルの数が増加したためである。

しかし、中国の動きは、このような流れとは対照的である。上半期のグローバルLCD市場では、大型LCD出荷量が減少したが、中国の主要パネルメーカーは、むしろ増やしたことが分かった。

BOEは、上半期2250万枚のテレビ用LCDパネルを出荷した。これは、前年同期比47%増えた数値である。CSOTは1470万枚のテレビ用LCDパネルを出荷、前年同期比30%増加した。

一方、UBIリサーチが最近発刊した「2016 OLED Manufacturing Equipment Annual Report」によると、2018年末までに中国や台湾で投資が決定されたり検討されている大型LCD量産ラインの月生産能力(キャパ)は、総528kである。

これは、韓国の現在の大型LCD量産ラインの80%に達する規模に該当する。