OLED技術、自動車に続き、航空産業まで、その領域を拡大

有機発光ダイオード(OLED)技術が融合された飛行機をすぐに会うことが見込まれる。

 

既存のOLED市場で、ディスプレイはモバイル分野で、ライティングは、室内照明分野に適用されたし、いくつかのメーカーでは、車両のリアランプ(rear lamp)やダッシュボード(dash board)にこれを適用するためのプロジェクトを進行中だといわれていた。

 

しかし、国際家電展示会(IFA)2016が開かれたドイツのベルリンで、LGグォン・ボンソクHE事業本部長(副社長)が記者懇談会を開き、「海外航空会社2社と航空機用フロントモニタと窓などにOLEDディスプレイを設置する案を協議していて、これは、座席用だけでなく、窓などをすべて含むもので、適用する時点については議論する必要がある。」と言って、OLED産業が本格的に拡大されていることを明らかにした。

 

特に、ルミオーテックやオスラム、そしてLGイノテックなどをはじめとするいくつかの会社が室内用OLED室内照明及び他の分野にOLEDを適用するための技術を披露したことがあり、他のパネルメーカーも航空産業融合のために技術開発をしていることが知られ、新しいアプリケーション創出に対して、成り行きが注目されている。

 

OLEDは、薄くて軽い特性を持っていて、曲がるように設計することが可能なので、大きな体積を占めることなく、空間の活用度が高い。このような特性のために、位置や空間的制約なしに簡単に設置することができ、窓にOLEDが搭載されれば透過率の調節を通して、乗務員が窓を確認しなくても、自動的に光の透過を調節することはもちろん、ディスプレイを通して、乗客が知りたがるフライト情報などを確認することができるようになるし、中央のディスプレイや計器板などの大きさと形を多様化することができるだろう。

 

このような視覚的効果以外にも、飛行機の総重量を下げ、燃料節約に貢献することが期待される。2014年 英国政府出現機関のプロセスイノベーションセンター(CPI、Centre For Process Innovation)で発表した内容によると、OLED適用時, 従来対比航空機の動体及び燃料の重量が減少され、固定的な燃料消費量の節減効果があることと予測したし、さらに消費電力と発熱も低く、冷房によって消費される燃料も節減し、温室効果ガス排出も最小限に抑えることができるものと期待している。

 

<CPIのOLEDディスプレイが適用された飛行機内部のコンセプト写真>

これに加えて、OLED関連アプリケーションと市場も順調に成長するものと見られる。市場調査会社ユービー産業リサーチで発刊した2016 OLED Display Annual Reportによると、2016年AMOLED市場が14,800 million USD規模で形成されると予測したし、2020には約71,705 million USDで約49%の年平均成長率を予測している。また、OLED ライティングも、企業の投資が本格的に始まる2019年からの売上高が大幅に増加し、2025年には7,500 million USD以上の市場が形成されると予想することから、今後、様々な形でOLEDディスプレイあるいはライティングが融合されたアプリケーションに会うことができると期待される。

AUO、VR用AMOLEDパネルの本格量産を開始

AUOでもVR用のAMOLED(Active Matrix Organic Light Emitting Diode;アクティブマトリクス式有機EL)パネルを本格的に量産することが期待される。

AUOは、「Touch Taiwan 2016」において、1.2~1.6型のスマートウォッチ用AMOLEDパネルと12.3型の自動車用AMOLEDパネル、及び3.8型のVR用AMOLEDパネルを展示した。

特にVR用AMOLEDパネルは、3.8型2セットの構成で、各AMOLEDパネルの解像度は1080×1200の423ppiとなっている。2枚のAMOLEDパネルを使用して2K解像度(2160×1200)を実現した。

AUOの関係者は、「ウェアラブルとVR用AMOLEDパネルを集中的に量産するつもりで、特にVR用AMOLEDパネルは一部を生産してRazerとOSVに供給している。2016年第4四半期から本格的な量産に取り掛かり、四半期ごとに100,000台以上を出荷する予定である」と明かした。

AUOのVR用AMOLEDパネルは、現在「Vitrolight technology」という会社でモジュールとして販売している。Vitrolight technologyのホームページによると、AUOのVR用AMOLEDパネルのモジュールは、価格が1ピース当たり240~350米ドルで、毎月2,000ピースまで供給できるという。

<AUOのVR用AMOLEDパネル、Vitrolight technology>

 

SUNICシステム、plane source技術で高解像度の11K AM有機EL panelの解決策を提示

済州島ICCコンベンションセンターで開かれたIMID2016で、SUNICシステムの11K(2250 ppi)AMOLED製造のためのソリューションが話題になっている。

今年初めに開催された第2回有機EL Korea Conferenceで、サムスンディスプレイのファン・インソン主席研究員は、「VRでは、高解像度が重要で、約2000ppi程度が必要であり、VRデバイスで臨場感をよく感じることができるだろう」と発表し、VRでは、ディスプレイに接する距離が近いため、解像度が落ちるという点を解決すべき課題として挙げた。

しかし、現在のmobile機器用AM有機EL panelの最高解像度は、サムスンディスプレイがSID2016で公開した806ppiが最高解像度である。

現在AMOLED panelの量産に適用されている技術は、線形ソースから有機EL発光材料を熱で蒸発させ、蒸発した有機EL発光材料がFMM(fine metal mask)を通過して基板に蒸着されるという原理である。

しかし、有機EL発光材料の蒸着過程で蒸着ソースとFMMの間の距離とFMMの厚さ、FMMと基板との間の距離により、有機ELの発光材料がFMMを通過する時に入射角(θ)が生じ、入射角によってSD( shadow distance)が発生することになる。SD問題のためにFMMを設計時にSDを最小限に抑えるため、maskの厚さとstep hightを決定する必要があり、これが解像度のFMM製造を困難にする主要原因となる。

선익 1

Shadow Distance Principle, Sunic System IMID 2016

선익 2

Plane Source Process, Sunic System IMID 2016

선익 3

Plane Source Application, Sunic System IMID 2016

선익 4

Plane Source Application, Sunic System IMID 2016

 

SUNICシステムでは、これらの問題点を解決するために、linear sourceではなく、plane sourceを提案し、これは高解像度AMOLED panelの核心技術になることを発表した。Plane source技術は、metal plateに有機EL発光材料を蒸着して裏返した後、metal plateに熱を加えることにより、有機ELの発光材料を垂直に蒸着させる技術である。有機EL発光材料のshadow angle(Ф)が90度になると、理論的にはSD(Shadow distance、step hight /tanФ)の値が0になるので、FMMの厚さを薄く、高解像度で設計することができ、高解像度のAMOLED panel製造が可能になる。

SUNICシステムのファン・チャンフン博士は「plane sourceを使用すると、SD値を従来比の約8倍まで減らすことができ、VR用11K(2250ppi)AMOLED panelの具現が可能になれば、大面積SMS蒸着技術においても8K(200ppi)RGB 有機EL テレビ用panelの製造が可能となる。」と説明した。

特にplane sourceを適用したSMS蒸着技術が大面積で適用が可能になると、大面積有機EL panel製造技術にも大きな波紋を起こすことができると予想される。

現在までRGB方式で大面積有機EL panel製造のための技術としては、inkjet printingを適用したsolution processが重点的に開発されているが、soluble 有機EL発光材料の性能が従来の蒸着用有機EL発光材料よりも低いという問題があった。しかし、plane source技術が開発に成功し、適用が可能となるなら、蒸着用有機ELの発光材料をそのまま使用することができるので、solution process 有機ELに替わる大面積有機EL Panelの製造技術になることが期待される。

一方、SUNICシステムは、LG Displayに国内装置メーカーとして初めてGen6蒸着装置を納品し、2018年から本格的な量産が可能になると予想される。

折りたたむとスマホ、広げるとタブレット… UBIイ・チュンフン代表 「フレキシブル有機EL、新たなデジタルコンバージェンスを開く」

대표님 사진

UBIリサーチのイ・チュンフン代表が基調講演をしている。

 

フレキシブル有機ELが、スマートフォンやタブレットPCを融合させることで、新しい「デジタルコンバージェンス」時代を開く主役になるものと予想される。

8月23日、済州島ICC済州で開催された「インダストリアル・フォーラム」でUBIリサーチのイ・チュンフン代表は基調演説でフレキシブル有機ELがもたらす産業の変化を提示した。

イ・チュンフン代表は、フレキシブル有機ELの多様な応用分野を見つめながらタブレットPCがスマートフォンに吸収されるデジタルコンバージェンスが起こることを強調した。

彼は「フレキシブル有機ELは、画面を完全に折りたためるフォルダブル時代を開く」とし、「折りたたむと5インチ大のスマートフォンになり、開くとタブレットPCになる革新的な製品が現れる」と説明した。

フレキシブル有機ELは、薄く、軽く、割れにくいという特性と、柔軟でスペース効率の長所を前面に出して多様に活用されるであろうというのが、イ・チュンフン代表の説明である。

彼は「フレキシブル有機ELは、自動車のスクリーンおよび照明、フレキシブルサイネージ、フォルダブルゲーム機だけでなく、スマートヘルメットなどウェアラブル製品のスマートファッションに至るまで、幅広い分野に応用されるだろう」と予想した。

一方、イ代表はUBIリサーチの資料を引用して、「2020年には全体のスマートフォンの60%を有機ELスマートフォンが占め、2021年には有機ELのスマートフォンのうち、70%がフレキシブル有機ELを搭載するであろう」と予想した。

サムスンディスプレイ、有機ELのBT2020最初に言及、有機ELの発光材料メーカーの課題が深まる

삼성디스플레이 발표자료

サムスンディスプレイ発表資料,  IMID 2016 Keynote Samsung Displayを発表

삼성디스플레이 발표 기사내용 사진

BT 2020を満足させるための各color別色座標開発の方向、Source:Galaxy S SeriesのAMOLED特性分析レポート

 

済州島ICCコンベンションセンターで開かれているIMID 2016イベントのkeynote sessionでSamsung Displayのキム・ソンチョル副社長は、ディスプレイのトレンドと、それに適したディスプレイはAMOLEDであると強調し、AMOLEDが解決しなければならない問題について発表した。

キム・ソンチョル副社長は、今年に何度も似たようなテーマで発表を行ったが、今回の発表では、AMOLEDの色座標もBT2020で進めなければならないと言及し、有機EL発光材料メーカーの課題が深まるものと予想される。

これまでのキム・ソンチョル副社長の発表では、有機ELの発光材料は、redとgreenだけがりん光が適用しており、blueのりん光の開発と適用が急がれる。blueのりん光が適用される場合、従来比の300%の効率向上をもたらすことができると、りん光blueの適用を重要課題として発表した。

しかし、今回のIMID 2016 keynoteでは、りん光blueの適用とともにBT2020に対して初めて強調した。

BT2020は、各color別、にR、G、Bの波長が630nm、532nm、467nmである色空間で、CES 2016でUHD AllianceによってUHD テレビに適用される色空間に採用された。

UBIリサーチで2016年5月に発刊した「Galaxy S SeriesのAMOLED特性分析報告書」によると、Galaxyシリーズの色座標はBT2020を満足させる必要があり、そのためにu ‘の場合、redの増加、greenで減少、blueで減少しなければならず、v ‘の場合はredで減少、greenで増加、blueで増加する方向に色座標の移動がなければならないと分析した。

Mobile機器のpanelの解像度と色座標は、テレビの開発方向をたどる傾向がある。UHD AllianceでBT2020を標準として採用しただけに、これに満足するmobile用AMOLED panelが作られるために、寿命と効率に重点を置いている有機EL発光材料メーカーの開発焦点が変わらなければならないものと予想される。

 

LGディスプレイ「POLED、自動車クラスタとCIDデザインが差別化の核心」

LG Display

LGディスプレイのアン・サンヒョン部長が基調講演をしている。

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

 

LGディスプレイが、プラスチック有機EL(POLED)を通じて自動車業界が「デザイン差別力」を持つことができると強調した。

8月23日、済州島済州ICCで開催された「インダストリアル・フォーラムIMID 2016」で、LGディスプレイのアン・サンヒョン部長は、「自動車市場におけるプラスチック有機ELの展望とアプリケーション」というタイトルの基調演説で、POLEDが自動車内部の設計にもたらす利点を説明した。

POLEDは、特に車両内クラスタと、CID(center information display)デザインを自由にすることができるとアン部長は強調した。

アン部長は、「自動車市場では、クラスタとCID関連デザインの差別化および大きいサイズの具現が可能で、割れないパネルを必要としている」とし「POLEDを通じてCIDとクラスタを統合したり、大きなサイズのCID、自由な形のクラスターのデザインが可能で、自動車メーカーの差別化のポイントになることができる」と述べた。

有機ELは、LCDに比べてコントラスト比、色域、応答速度、薄さの具現などはより優れている。しかし、life timeとburn in部門は遅れがちであることが課題であるということがアン部長の説明である。

彼は、「POLEDはライフタイムが25℃の環境で、LT80基準10000から、2020年15000まで上がり、Reliabilityは2016年の240hrsから2018年には500hrsまで改善されると予想している」とした。

アン部長は、「LGディスプレイは、クラスタとCIDのPOLEDに関連し、2018年13インチFHDカーブド、2019年25インチカーブドとプリフォームのPOLEDを出す予定である」と明らかにした。

サムスンディスプレイ主席研究員「VR•ARが3Dテレビのようになる?」

サムスンディスプレイのイ・ジョンソ主席研究員が基調講演をしている。

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

サムスンディスプレイのイ・ジョンソ主席研究員は、「VR•AR市場は、過去3Dテレビ市場とは異なり、肯定的であるという観点を提示した。

8月23日、済州島済州ICCで開催された「インダストリアル・フォーラムで、イ・ジョンソ主席研究員は、「VR/ARのためのディスプレイ技術」というタイトルの基調講演で、VR•AR市場が過去3Dテレビ市場とおなじような道を歩くであろうと一角の懸念にについて言及した。

イ・ジョンソ主席研究員は、「3Dテレビ市場は、コンテンツ生産および3D転換技術の限界、3Dディスプレイの低品質、標準の不在などで活性化されなかった」とし、「しかし、VR・AR市場は、ポケモンGO、ホロレンズなど、すでにコンテンツとハードウェアが登場しており、数多くのメーカーがこの分野に参加している」と述べた。

Apple、マイクロソフト、インテル、facebookなど、屈指の企業がVR・AR分野のために積極的に投資しており、生態系が形成されているというのが彼の説明である。

イ研究員は、ゴールドマン・サックスの資料を引用して、「VR・AR市場は、2025年までに850億ドルの規模を形成するであろう」と強調した。

イ研究員は、さらにバーチャルリアリティ(VR)と拡張現実(AR)分野に有用な有機ELの技術的特徴を説明した。特に透明有機ELが拡張現実(AR)技術を具現するための核心ソリューションであると強調した。

彼はARについて「実際、物理的環境やリアルタイム画面に加わるデジタル経験である」と説明し、「透明ディスプレイがこれを具現してくれる」と述べた。

有機ELは、LCDに比べて透過率が高く、透明ディスプレイを作るための最適なソリューションとして考えられている。この研究は、「透明有機ELの具現のためには、高い透過率と低い抵抗のカソード(cathode)が必要であり、基板(substrate)が熱によく耐え、フレキシブルが可能でなければならない」と説明した。

また、透明ディスプレイの透明領域にメタル類を適用すると、ミラー(mirror)ディスプレイで具現され、鏡のような形としてもARを楽しむことができる。そのためには、高い反射率と高度の色域(high color gamut)が必要であるというのがイ・ジョンソ主席研究員の説明である。

UBIリサーチ、55インチ以上の有機EL テレビパネル市場の予測値は約20〜30%低下

55inch LG OLED TV

55inch LG OLED TV

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

UBIリサーチが2016〜2020年までに55インチ以上の有機EL テレビパネル出荷量が当初の予測値よりも約20〜30%ほど減るものと予想した。

これは、65インチ以上のテレビ市場が大きくなっていることを勘案したものである。

今年の初めにUBIリサーチは、55インチ以上の有機ELパネルのグローバル出荷量が2016年には120万枚、2020年には810万枚まで成長すると予測した。

しかし、マザーガラスあたりの生産量が少ない65インチパネルの量産比重が高まるにつれ、予測値を20〜30%に引き下げた。これによって2016年には約80〜90万枚、2020年に約600万枚前後になると予想した。

これは、LGディスプレイの大型有機ELパネルの量産ラインである坡州(パジュ)のE3、E4工場を基準に算定した数値である。

E3工場は、55インチパネルの生産を中心に稼動されている。E4工場も、55インチの生産比率が高いが、65インチパネルも同時に量産している。

現在、大型テレビは55インチが主流であるが、65インチのテレビ市場も急速に成長している。これに、LGディスプレイは65インチパネルの割合を増やしている。

UBIリサーチの市場調査結果、LGディスプレイは2016年第2四半期は約2万8000枚の65インチの有機ELパネルを出荷した。これは、前期比約2倍に増えた数値である。

E4ラインのGen8マザーガラス一枚あたり55インチ有機ELパネルは6枚作成されるが、65インチパネルは3枚作成される。

LGディスプレイが65インチの割合を増やすほど、同じ期間の生産量は減るということである。これを勘案すると、55インチ以上の有機ELパネルの出荷量が約20〜30%低くなるというのがUBIリサーチの見込みである。

一方、もう一つの市場調査会社IHSも、先日、グローバル有機EL テレビ市場の予測値を32%下方修正した。これにより、今年は約83万台、2020年に580万台になると予想している。

有機ELスマートフォンの大幅成長… 2016年第2四半期のパネル出荷量72%上昇

OLED Smartphone Galaxy Note7(Source = Samsung)

OLED Smartphone Galaxy Note7(出典 = Samsung)

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

 

世界市場で有機ELスマートフォン市場が際立って成長している。2016年第2四半期のグローバルスマートフォン用有機ELパネルの出荷量は、前年同期比72%増えたことが分かった。

UBIリサーチの調査によると、第2四半期、世界に出荷されたスマートフォン用有機ELパネルは8800万で、これは、2015年第2四半期5120万枚より72%上昇した数値である。

有機ELスマートフォン市場の急成長を主導するのは、韓国と中国の主要スマートフォンメーカーである。

有機ELスマートフォン市場の代表走者であるサムスン電子は、有機ELスマートフォン製品を拡大している。同社は最近、Galaxy Noteシリーズでは初めてのフレキシブル有機ELパネルが搭載されたGalaxy Note 7を発表した。

サムスンだけでなく、中国のスマートフォンメーカーも有機ELの採用を増やし、この市場の成長をリードしている。

特に、Huawei社のスマートフォン事業の成長が有機EL市場に少なからぬ影響を与えている。市場調査会社IDCによると、今年上半期、世界のスマートフォン販売量の増加は3%に過ぎない。しかし、多数の有機ELスマートフォン製品を保有しているHuawei社の今年上半期のスマートフォン販売量は、前年同期比25%増加した。

一方、UBIリサーチによると、2016年第2四半期のグローバルスマートフォン用有機ELパネル市場の総売上高は31億6000万ドルで、前年同期に比べて約27%上昇した。

スマートフォン用有機EL出荷量、2016年の3億枚から2019年には10億枚を突破

サムスン電子のflexible 有機EL搭載、Smartphone Galaxy Note 7

サムスン電子のflexible 有機EL搭載、Smartphone Galaxy Note 7

Hyunjoo Kang / jjoo@olednet.com

 

グローバルsmartphone用有機ELパネルの出荷量が、2016年史上初めて3億枚を超え、2019年には10億を超えるとの見込みである。

16日、UBIリサーチは2016年のスマートフォン用に該当する4インチ〜6インチの有機ELパネルの世界出荷量が、2015年比で約27%増の3億1,880万枚になるものと予想した。続いて2017年5億530万枚、2018年9億250万枚、2019年には11億7,020万枚を経て、2020年には13億7900万枚に達すると予測した。

UBIリサーチは、特にスマートフォン市場でflexible 有機ELの急成長が全体のスマートフォン有機EL出荷量の急増を主導するものと見込んでいる。

UBIリサーチの調査によると、スマートフォン用有機ELのうち、rigidタイプの出荷量は2016年全体のスマートフォン用有機EL出荷量の78%という圧倒的なシェアを占める見込みである。しかし、2018年にはflexibleが56%を占め、rigidタイプを超えるものと予想される。

さらに2019年にはflexibleが62.3%、2020年には67%まで割合が高くなり、スマートフォン有機EL市場の確かな主流として定着するものと予測される。

一方、別の市場調査会社であるIHSも、2016年スマートフォン用有機ELパネルの出荷量が初めて3億枚を超えると予測した。IHSは、今年のスマートフォン有機EL出荷量は3億6688万枚、2019年6億6366万枚と見ており、UBIリサーチとは多少の差を見せた。